株式投資において禁止されるている株式取引
株式市場はどんな投資家にも公平でなければなりません。公平性が保たれていないと、不正な取引をする人だけが利益を得て、公正な取引をする人が損をする市場となってしまいます。
禁止されている取引の最たるものがインサイダー取引や風説の流布です。
その他にも禁止されている取引として相場操縦行為や一般的な投資家でも遭遇しうる差金決済取引があります。
相場操縦行為とは
相場操縦行為とは、相場(株価)を故意に変動させたり、一定水準の価格に固定する事です。簡単に言うと、自分の思うがままに株価を動かそうとする行為です。
相場操縦行為は、証券取引法159条で定義されており、「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金又は併科」、「財産上の利益を得る目的で、上記の行為を行い、有価証券等の相場を変動させるなどした場合、10年以下の懲役及び3000万円以下の罰金」の罰則が与えられます。
見せ玉(みせぎょく)の禁止
見せ玉とは板情報の見方のページで解説したとおり、株式の売買を成立させるつもりがないのに、大量の売買注文(発注・訂正・取消)を行うことです。
仮装売買の禁止
仮装売買とは、他の投資家に活発に売買が行われている銘柄だと誤解させることを目的に、同一人物が同じ時期に同じ株価で売りと買いの注文を行う行為です。仮装売買の多くは、異なる証券会社口座を使い、同一人物が同一銘柄に同じ価格で同時に買いと売りの注文を出します。
なれあい売買の禁止
なれあいとは、他の投資家を誤解させる目的で、知り合い同士が画策し同時期に同じ株価で売りと買いの注文を行う取引のことです。仮装売買に似ていますが、同一人物が行うのか仲間うちで行うのかという差があります。
差金決済取引
差金決済とは、「株券を受け渡す代わりに、売買で生じた損益分の金だけを受け渡すこと」です。具体的に説明すると、一日のうちにある株を10万円で買って11万円で売った場合、差額の1万円だけを受け渡すことを指します。差金決済は現物取引では禁止されている行為です。
現物株取引では同じ日に、同一銘柄を売り買いした場合には、それぞれ別々に決済しなければなりません。例えば買い付け余力が10万円で、10万円のA株を買ってその日のうちに11万円で売った場合、買い付け余力は11万円になりますが、その日再びA株を購入する事はできません。
B株やC株など同じ銘柄でなければ何度でも取引が出来ます。また、昨日購入した株をその日売った場合には、その売却代金で同じ銘柄を購入する事はできますが、再び売却する事はできません。
少しややこしいのですが、同一日、同一銘柄における「買い⇒売り⇒買い」、「売り⇒買い⇒売り」には制限がかかるということです。「デイトレードで往復に使ったお金は、その日同じ銘柄を取引することには使えない」という事ですね。
売り⇒買い⇒売りに注意
買い⇒売りの場合の差金決済は、再び買おうとした時に、購入できないというエラー画面が出るので特に問題はないのですが、売り⇒買いの場合には、購入は出来るけど売却は出来ないという状況になります。
良くあるケースとしては、保有していた現物株が急騰したので、売り注文を出したは良いが、そのまま上げ続けているのを見ているうちに再び買ってしまった場合です。その日上げたまま終われば良いのですが、買った後に急落した場合、売りたい衝動に駆られると思いますが、差金決済にあたる為売ることが出来ません。
売った銘柄をその日のうちに買い戻す場合には、その後売れない可能性があることを頭に入れておいたほうが良いでしょう。
