行動ファイナンス理論とは
行動ファイナンスとは、人間の認知の仕方や心理的バイアスが経済的な意思決定や市場価格にどの様な影響を与えるかを研究する分野のことです。
心理的バイアスと聞くと、難しく感じるかも知れませんが、行動ファイナンス理論は、株式投資に限らず、実は生活に密接に関わっているものなのです。
中古車を購入し、何度も修理を繰り返し、新車を購入した方が良いという事は分かっているのに、その車を手放せないというのも行動ファイナンスのひとつです。
行動ファイナンスと株式投資
突然ですが問題です。
問1 あなたの目の前に1人の男があらわれ、「二つの選択肢からどちらか1つ、好きなほうを選んでください。」と言いました。
- あなたに無条件で100万円をプレゼントします。
- サイコロを転がして3~6の目が出たら200万円をプレゼントします。1か2が出た時には何もあげません。
問2 あなたの目の前に1人の男があらわれ、「二つの選択肢からどちらか1つ、好きなほうを選んでください。」と言いました。
- あなたから無条件で100万円を奪っていきます。
- サイコロを転がして3~6の目が出たらあなたから200万円を奪っていきます。1か2が出た時には何も奪いません。
さて、あなたは問1と2でそれぞれどちらを選びましたか?
問1では、多くの方が、確実にお金が手に入る100万円が貰える1の方を選んだのではないでしょうか?
問2では、多くの方が2のサイコロで勝負する方を選んだのではないでしょうか?
期待値を考える
問1の1は、100万円が100%もらえますので、期待値は100万円となります。
期待値とは、ある試行を行ったときの結果として得られる数値の平均値のことです。
問1の2は、サイコロの目が6つあり、はずれが1と2の2つですので、当りである3~6の目が出る確率は約67%です。問1の2では、200万円の67%である約134万円が期待値となります。
一発勝負という事であれば、確実に利益が得られる1を選ぶのも正解と言えますが、株式投資は何度も売買を繰り返すものです。相場の世界で利益を追求する場合には、期待値の高い方を選ぶのが正しいのです。
つまり、問1では期待値の高い2のサイコロ勝負を選び、問2では期待値(リスク)の低い1を選ぶのが正解と言うことになります。
問2の場合、100万円を失いたくないという気持ちが出るのは当然です。しかし、相場での損失リスクを考えた場合、期待値の低い方を選ぶのが正解なのです。
とは言っても実際に自分のお金を使って売買するわけですから、理論どおりには動けないものです。しかし、損失を確定させる事を怖がっているうちは、絶対に勝ち組投資家にはなれません。
※モンティ・ホール問題(モンティ・ホール・ジレンマ)という、行動ファイナンスでは有名な面白い話もありますので、興味のある方は検索してみてください。
